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駐車場に太陽光発電を普及させる、エネルギー自給率30%を目指す東京で:自然エネルギー(3/3 ページ)
東京都の環境公社が駐車場の屋根を利用した太陽光発電のモデル事業に取り組んでいる。都が所有する海浜公園と給水事務所の駐車場に、構造の違う「ソーラーカーポート」を設置して導入効果を検証中だ。海浜公園では大型のバスでも駐車できる高さ7メートル超のカーポートを建設した。
民間企業が工場や商業施設に導入
最近は民間企業のあいだで大規模なソーラーカーポートを導入する事例が増えてきた。双葉電子工業は千葉県の工場の構内に、従業員が利用する1200台分のソーラーカーポートを設置している(図5)。2015年6月に運用を開始して、発電能力はメガソーラー級の1.7MW(メガワット)もある。
商業施設の駐車場にもメガワット級のソーラーカーポートが誕生している。茨城県にある「あみプレミアム・アウトレット」では、500台分のスペースにソーラーカーポートを設置した(図6)。1台分の屋根に搭載した太陽光パネルは約2kWで、全体で1MWの発電能力になる。2016年3月に駐車場の運用と発電を開始した。
首都圏を中心に新たな太陽光発電の導入場所として、屋外の駐車場を活用する方法は有効だ。野ざらしの駐車場と比べると、夏の暑い時期には車内の温度上昇を抑える効果もある。導入事例が増えれば施工コストの低下が期待できるため、今後ますます広がっていく可能性は大きい。
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