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地産地消を掲げる「湘南のでんき」、約5割を神奈川県の再生可能エネルギーで電気料金の新プラン検証シリーズ(36)(3/3 ページ)

エナリスとサッカーJ1所属の湘南ベルマーレが設立した湘南電力が、2016年10月1日から家庭向けの電力供給を開始する。湘南電力は神奈川県内の「エネルギーの地産地消」を事業テーマに掲げており、電源構成の約5割を県内の再生可能エネルギーとする。さらに収益の1%を地域事業に還元し、その使い道をユーザー側で選べるようにするなど、独自の地産地消モデルを構築した。

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電源構成の約5割が神奈川県産の再エネに


湘南電力 取締役社長の渡部氏

 こうした県内からの調達により、湘南電力の2016年4月1日〜2017年3月31日までの電源構成は、42%が太陽光発電、7%が小水力発電と、全体の49%が神奈川県内で発電された再生可能エネルギー電源(FIT電気)になる見込みだ。

 湘南電力の取締役社長を務める渡部健氏は、「今後も神奈川県内から再生可能エネルギーの調達を積極的に進めていく。また、再生可能エネルギーであれば県外からの調達も視野に入れ、電源構成における比率を高めていきたいと考えている」としている。

収益の1%を地域貢献事業に

 湘南電力では、湘南でんきの供給で得た利益の1%を、地域貢献事業に還元していく方針だ。地域貢献事業の内容は3種類用意する。地域のスポーツや子どもたちの教育支援を応援する「湘南ベルマーレ応援プラン」、湘南地域を中心とした環境活動を支援する「湘南ライフスタイル応援プラン」、主に自治体と協力し地域産業の活性化や再生可能エネルギーの普及促進を支援する「地域活性化応援プラン」の3種類だ(図5)。これらはユーザー側が湘南のでんきの契約時に任意に選択できるというユニークなシステムを導入した。


図5 「湘南のでんき」の契約時に、ユーザー側で選べる3つの地域貢献事業(クリックで拡大)出典:湘南電力

 渡部氏は今後について、「電力の効率的に活用できる点や、地域経済の活性化など、エネルギーを地産地消していくことのさまざまなメリットを神奈川県内に住む方たちに知っていただきたいと考えている。湘南の電気では2016年度はまず500〜2000件の獲得を目標にしたい」と述べている。

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