エネルギー事業者の迅速なWeb構築を支援、料金試算も標準搭載:電力供給サービス
電力の小売全面自由化やガス自由化で、エネルギー事業者間の顧客獲得競争が激しくなっている。その際、顧客との接点としてWebサイトが果たす役割は大きい。トッパン・フォームズは、こうしたエネルギー事業者向けWebポータルサイトの構築・運営支援サービス「エネフォームズ」の提供を開始した。
情報管理ソリューションのトッパン・フォームズは、エネルギー事業者向けWebポータルサイト構築・運営支援サービス「エネフォームズ」の提供を開始する。
エネフォームズは、エネルギー事業者が提供するWebポータルサイトに申し込みフォームや料金プランシミュレーションなどの必要なメニューを基本機能として備えている。またデータセンターのプラットフォームを活用することでサーバー開発工程が簡素化され、低価格、短期間での構築が可能となる。それらによりエネルギー事業者の顧客向けWebサイトのスムーズな立ち上げを実現し、Webサイトを活用した効果的なプロモーション活動の創出への貢献を目指す(図1)。
2016年4月から開始された電力の小売全面自由化により、エネルギー事業者各社は顧客獲得や顧客維持の施策を行っている。同様に2017年4月から開始されるガスの小売全面自由化を焦点とした顧客獲得の取り組みも始まろうとしているところだ。こうした状況で新規顧客との接点となり、かつタイムリーな情報発信により他事業者との差別化ができるWebポータルサイト構築の需要が高まってきた。
エネフォームズはで構築するWebサイトは、新規顧客の獲得を目的としたポータルサイトと既存顧客の維持・囲い込みのための会員専用サイトの2つで構成する。また運用担当者向けにはサポート機能として、コンテンツ・マネジメント・システム(CMS)や、サイト常駐型AI(人工知能)チャットサービスによる問い合わせ対応などの機能を付加することで、簡単なサイト管理・更新が可能だ。
サービス価格は、最小構成で初期費用500万円(税別)、保守・運用費用は月額150万円(同)、構築日数は約1.5カ月となる。なお、カスタマイズ内容によっては、構築の費用・日数が変動するため、詳細は別途見積もりを行う。
トッパン・フォームズは、エネフォームズを2017年度までに20社へ導入し、関連するコンテンツ費用含め、10億円の売り上げを目標としている。
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