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秋田県沿岸部に3基の大型風車、町の使用電力の7割を発電:自然エネルギー
大林組は秋田県北西部の三種町に、出力約6MWの風力発電所を建設する。2017年11月に運転を開始する予定で、年間発電量は三種町の世帯数の約7割に相当する5000世帯分を見込んでいる。
大林組が秋田県北西部の三種町(みたねちょう)で計画している風力発電所の建設が、2016年9月上旬から始まった。完成は2017年7月を予定しており、同年11月をめどに営業運転を開始する計画だ。発電所の運営は大林組のグループ会社である大林ウインドパワー三種が行う。
建設する発電所の名称は「三種浜田風力発電所」。日本海に面する海岸沿いの土地を活用して、出力1990kW(キロワット)の風車を3基設置する総出力5970kWの発電所だ(図1)。設置する風車は高さ125メートルと大型のものを採用している。大林組ではこの風車を、大型クレーンを使わずに組み立てる新工法を採用する。
発電所の建設地である三種町は、2006年に3つの町が合併してできた町である。2016年8月末時点の世帯数は6950世帯で、約1万7500人が暮らしている。三種浜田風力発電所は営業運転を開始すると、年間約5000世帯分の電力を発電する見込みだ。完成すれば三種町の年間使用電力量の約7割相当の電力を自然エネルギーで発電できる計算になる。
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