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電車も燃料電池で走る時代、ドイツで2018年に運行開始蓄電・発電機器(2/2 ページ)

フランスの鉄道供給会社が世界で初めて燃料電池で走る電車を披露した。車両の屋根に燃料電池を搭載して、水素で発電した電力を蓄電池に充電しながら最長800キロメートルを走行できる。電化していない区間でディーゼル車に代わるエコな電車になる。2018年にドイツで運行を開始する予定だ。

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走行時に排出するのは水だけ

 Coradia iLintはドイツをはじめヨーロッパ各国の鉄道で採用しているディーゼル車の「Coradia Lint54」をベースに開発した(図4)。車両の外観はほとんど変わらない。すでにドイツの鉄道会社がCoradia iLintの採用を決めて、2018年に運行を開始する予定になっている。


図4 ドイツで運行中のディーゼル車「Coradia Lint54」(画像をクリックすると拡大)。出典:アルストム

 アルストムによると、ドイツ国内の鉄道だけでディーゼル車が4000車両以上も運行中だ。このほかの国でも電化していない区間に大量のディーゼル車が走っていて、軽油を燃料に利用するため有害な排ガスやCO2(二酸化炭素)の排出が問題になっている。

 これに対して燃料電池は水素と酸素が反応して電力と熱を作り、排出するのは水だけである。ディーゼル車から燃料電池車に切り替えれば、走行時に有害物質やCO2の排出量をゼロに抑えられるメリットがある。再生可能エネルギーから水素を作った場合には完全にCO2フリーで走る電車になる。

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