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燃料電池とガスタービンの複合発電、250kW級の実証機が東京都内で運転開始:蓄電・発電機器(2/2 ページ)
次世代の火力発電技術として注目を集める燃料電池を組み込んだ複合発電システムの実証運転が始まった。都市ガスから燃料電池用の水素を生成して発電した後に、余ったガスを使ってガスタービンでも発電できる。250kW級のシステムで発電効率は55%に達する。2017年度の市場投入を目指す。
燃料電池の中身は細長いセラミック管
燃料電池では水素と酸素を反応させて電流を発生する電解質が必要になる。SOFC方式ではセラミックを電解質に使う。三菱日立パワーシステムズが開発した加圧型のシステムでは、円筒形の圧力容器の中に細長いセラミック管を束ねたカートリッジを並べて、圧力容器の中で高温・高圧の状態で水素と酸素を反応させる(図4)。
1本のセラミック管は全長が1.5メートルで、直径は2.8センチメートルと細長い。電解質になるセラミック管の表面に酸素を取り込む空気極、裏面には発電用の燃料極を重ねた積層構造になっている。このセラミック管の中に水素と一酸化炭素を送り込むと、外から取り込んだ酸素と反応して電流を生み出すことができる(図5)。
千住テクノステーションに新たに設置したシステムでは、2013年に稼働した200kW級の試作機と比べてセラミック管を長く細く改良した。発電能力の増強に加えて、設置面積を40%以上も削減できた。この改良型のシステムは2015年に九州大学の「次世代燃料電池産学連携研究センター」に試作機を導入して実証研究を続けている。
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