検索
ニュース

水素で走る船が東京湾に、燃料電池船の2020年実用化を目指す蓄電・発電機器(2/2 ページ)

水素で動く燃料電池船の実運用を目指す動きが進んでいる。東京海洋大学とNREG東芝は、2016年10月上旬から水素で動く燃料電池船の実証試験を開始した。実証の成果は国土交通省が2020年をめどに策定を進めている燃料電池船のガイドラインにも活用される予定だ。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

時速20kmで航行

 改造したらいちょうNに搭載した燃料電池は、定置用固体高分子膜形燃料電池。出力3.5kWのものを2基搭載した。リチウムイオン電池は容量13.2kWh(キロワット時)のものを11個、合計145kWh搭載している。これらの電力を活用し、45kWの推進用電動機を2基使って運航する仕組みだ(図3)。


図3 実証で使用する「らいちょうN」のシステム構成 出典:国土交通省

 このらいちょうNは満載時で、最大約11ノット(時速約20.37キロメートル)で運航することができる。今回の実証のために、日本小型船舶検査機構から水素燃料電池塔載状態での航行の認可を受けた。

 実証では東京都江東区の東京海洋大学から半径10海里(18.52キロメートル)以内を航行し、実運用船の建造を視野に入れながら、海上での使用における課題抽出を行っていく。この実証で得られた成果は、国土交通省が策定を進めている燃料電池電池船の安全ガイドラインに活用される予定だ。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る