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水と塩で発電、80時間使えるLEDランタン:蓄電・発電機器
日立マクセルはLEDランタンの新製品を発表した。水と塩を入れるだけで約80時間利用できるのが特徴の製品だ。10年間の保存が可能で、防災やレジャー用途向けとして展開していく。
日立マクセルは2017年1月25日からLEDランタンの新製品「MIZUSION(ミズシオン)」発売する。災害時や停電時の利用を想定した製品で、水と塩だけで発電できるのが特徴だ(図1)。
ミズシオンはマグネシウム合金が陰極、空気中の酸素が陽極、塩水が電解液となり発電する。使い方は塩と水を入れるだけで、これにより発電した電力でLEDランプが点灯する仕組みだ(図2・3)。本体の外形寸法は95×95×215mm(ミリメートル)で、重量は約350g(グラム)。
照度は約2000ルクスで約80時間利用できるという。ただし、30時間に1回水と塩の交換が必要になる。約10年間保存することが可能で、災害時や停電時の非常灯としての利用の他、レジャーやアウトドアでの使用も想定する。一度使用した後も、「パワーバー」と呼ぶマグネシウム合金でできたカートリッジを交換すれば、再度使うことができる。
ミズシオンの価格はオープンとしている。市場想定価格は3000円前後となる見込みだ。
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