日本アジア投資が三重県に3件のメガソーラー、1520世帯分を発電:太陽光
日本アジア投資が三重県に建設を進めていた3件のメガソーラーが2016年12月に完成した。3件の合計出力は約4.3MW、年間に1520世帯分の電力を発電する計画だ。
日本アジア投資(東京都千代田区)は、投資先である太陽光発電事業デベロッパーのリニューアブル・ジャパン(東京都港区)との協業で、三重県に建設を進めていたメガソーラー発電所3件、合計4.3MW(メガワット)が完工したと発表した(図1)。
このうち、太陽光パネル設置容量が2.1MWで、最も出力が大きいののが伊勢市内に建設した「伊勢市柏町赤目太陽光発電所」である。年間発電量は一般家庭770世帯分の消費量に相当する約270万kWh(キロワット時)を見込んでいる。総工費は7.7億円。
2カ所目も同じく伊勢市に建設した「伊勢市柏町岡山太陽光発電所」で、太陽光パネル設置容量0.9MW、年間発電量は同320世帯分に相当する12万kWh、総工費は約3億円。3カ所目の「三重県亀山市白木町太陽光発電所」は1.3MW分の太陽光パネルを設置し、年間発電量は同430世帯分の152万kWhを見込む。総工費は5億円。
3件とも発電した電力の販売先は中部電力。伊勢市内に建設した2カ所の発電所は税別36円/kWhで、残る1カ所は32円/kWhで売電する。なお、総工費のうち約80%はプロジェクトファイナンスにより調達した。
日本アジア投資は2018年3月までに100MW規模のメガソーラープロジェクトでの売電開始を目指してきた。その結果、2016年12月末現在で、投資したプロジェクトは売却済みの案件も含め合計29件、135.2MWまで拡大した(図2)。
このように案件が順調に積み上がって来たことや、東京証券取引所の上場インフラファンド市場が開設されるなど、外部環境が整備されてきたことから、今後は、条件次第ではプロジェクトを売却することで早期の収益機会獲得に取り組む方針。そ今後も各プロジェクトの事業化を推進し、パートナー企業との協業も進め、さらなる案件の開拓を進める方針だ。
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