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再生可能エネルギー100%の電力を家庭に、グリーン電力証書を活用:電気料金の新プラン検証シリーズ(42)(2/2 ページ)
再生可能エネルギー関連事業を手掛けるネクストエナジー・アンド・リソースは、家庭向けの電力販売を開始した。ブランド名は「GREENa(グリーナ)」で、グリーン電力証書の活用で、“再生可能エネルギー100%”をうたうプランを設けているのが特徴だ。全国11カ所の再生可能エネルギー発電所から、自分が応援したい発電所を選ぶこともできる。
FIT電気を活用したCO2ゼロプラン
GREENaで販売するもう1つのプラン、GREENa スタンダードプランは、電源構成比率50%のFIT電気(2017年計画値)と、J-クレジット制度を活用したプランだ。*J-クレジット制度とは、省エネルギー機器の導入や森林経営などの取り組みによってCO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。これとFIT電源を活用し、自然エネルギー100%ではないが、CO2の排出係数は実質ゼロという環境価値をアピールするプランだ。
このプランの提供地域もGREENa RE100と同じ3地域で、電気料金の仕組みも同様だ。ただし、電気料金の単価は安くなっている。GREENa スタンダードプランで、東京電力と中部電力管内で提供するファミリー向けの料金を見てみると、基本料金が3%、120〜300kWhの電力量料金単価が約5%、300kWh以降が約8%安くなっている。電力を多く使用する家庭であるほどお得になるプランといえるだろう(図3)。
なお、GREENaでは家庭向けだけでなく、法人向けにも電力販売を行う。家庭向けと同様に、GREENa RE 100プランと、GREENa スタンダードプランの2つから選ぶことが可能だ。
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