新電力との交渉を代行、企業の継続的な電力コスト削減を支援:省エネビル
にちほクラウド電力は、顧客の電気の使い方にあわせた最適な新電力の選定や、省エネを支援する「電力購買代理サービス」を開始した。高圧需要家向けのサービスで、新電力の選定および交渉と、電気の使い方の工夫も併せて提案し、継続的な電気料金の削減を支援する。
日本電気保安協会の100%子会社、にちほクラウド電力(大阪市)は、顧客の電気の使い方にあわせた最適な新電力の選定や、省エネを支援する「電力購買代理サービス」を開始した。
同社は、日本電気保安協会の顧客など約2万社のスケールメリット(団体割引)を生かして大手新電力会社と交渉し、電力を安く調達する。さらに、複数の新電力会社での比較競争と定期的な見直しにより、継続的な電気料金削減を提供している。削減実績は約2000社にのぼるという。
これまで新電力は、電気の使い方にムダが多い顧客を選んで電気料金削減提案を行ってきたため、電気の使い方により、新電力に変えても電気料金を削減できない場合があった。そこで、同社はこれまでの実績・スケールメリットを生かした電力購買代理サービスにより、全ての高圧需要家に対しての電気料金削減提案を行う。
同サービスでは、電気の買い方(電力会社の選定)だけでなく、電気の使い方の工夫も併せて提案し、ムダなく最も効率的な電気料金削減を提案する。また、2社の電力会社から電気を購入して電気料金を削減するなど、顧客の使い方・要望に合わせた電気料金削減のサポートを行う。加えて、大きな電源を持つ大手新電力会社と連携することで、顧客により大きなメリットと安心を提供すると共に、電気事故や電力会社の倒産などの非常時のサポート・損害賠償責任保険による保証も用意する。
この他、契約切替後も日本電気保安協会が電気使用状況を定期的にチェックし、電力市場の変化に応じて随時契約の見直しを図る。一度電力会社を変えて終わりではなく、継続的な電気料金削減を提供していく。
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