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発電量3.7億kWhのバイオマス発電所が愛知県に、パームヤシ殻と廃材を活用:自然エネルギー
中部電力グループのシーエナジーとリサイクル事業などを手掛けるフルハシEPOが、愛知県半田市でバイオマス発電所を建設する。出力50MW(メガワット)で、年間発電量は11万9000世帯分を見込んでいる。パームヤシ殻の他、建設廃材も燃料として活用する計画だ。2019年10月の運転開始を予定する。
愛知県西部にある知多半島。その中央部東側に位置する半田市で、新たにバイオマス発電所の建設計画が始動した。中部電力グループのシーエナジーと、リサイクル事業を行うフルハシEPOが共同で実施する事業で、出力50MW(メガワット)のバイオマス発電所を建設する。
発電所の名称は「CEPO半田バイオマス発電所」だ。年間発電量は3.7億kWh(キロワット時)を見込んでいる。一般家庭に換算すると、11万9000世帯分の年間使用電力量に相当する発電量だ。2017年10月に着工し、運転開始時期は2019年10月を予定している。
発電の燃料は2種類を予定している。1つが建設廃材などから製造した木質リサイクルチップだ。フルハシEPOは中部地区を中心に、木材建設廃材などのリサイクル事業を展開している。こうした廃材由来の木質リサクルチップを年間15トン利用する計画だ。もう1つの燃料としてはパームヤシ殻を利用する。こちらは年間13万トンを利用する計画だ。
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