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「真の電力会社」を目指す東京ガス、“大競争時代”2年目の戦略は:電力供給(2/2 ページ)
東京ガスは2017年度における取り組みを発表した。2016年4月の電力小売全面自由化によって“エネルギー大競争時代”の2年目に入った2017年度、ガス、電気、リキッドガスにサービスを加えた総合提案をより拡充していく。これにより契約件数累計100万件を目指すという。
家庭向けの新たなサービスも開始
家庭向けにはガス、電気、サービスをまとめた「ずっともプラン」を提供してきたが、ガス小売全面自由化に備えて、2017年4月から新たなサービス・料金メニューを追加した。そのうちの1つがガス料金メニュー「ずっともガス」である。これまでとの違いは、会員向けポイント「パッチョポイント」が付与されることである。
ずっともガスの場合、ガス料金請求額1000円に付き5ポイントのパッチョポイントが付与される。電力プラン「ずっとも電気」とセットで契約の場合、ガス料金請求額1000円に付き10ポイントを付与するキャンペーンも2019年3月まで開始している。パッチョポイントはオリジナルグッズと交換できるだけでなく、「dポイント」「Ponta(ポンタ)」「Tポイント」などの各種ポイントとして活用できるという。
新しいサービスとして「ガス機器トラブルサポート」「くらし見守りサービス」も展開。ガス機器トラブルサポートは、ガス機器の故障対応時の出張費を無料とするサービスである。東京ガスを利用する全ての顧客が対象で、手続きは不要だ。
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