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太陽光発電所の“履歴書”を持っていますか?太陽光発電のトラブル対策(8)(2/2 ページ)

今後ますます重要になっていく太陽光発電所の運用保守。しかし、具体的にどのような点に着目して取り組めば良いのだろうか。本連載では日本で太陽光発電所の運用保守事業を手掛けるアドラーソーラーワークスが、実際の事例を交えながらそのポイントを紹介していく。第8回は発電所を売買する際に重要になる「デューデリジェンス」について解説する

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中古発電所購入時の注意事項

 今後、太陽光発電のリセール市場(中古発電所の転売)が拡大するといわれているが、購入検討する際には売電単価や過去の発電実績だけではなく、

  1. 地質調査(資料がない場合)
  2. 電気的設計の確認
  3. 現環境を反映した再シミュレーション(収支の再予測)
  4. 設備及び施工品質検査(再竣工検査)

などは投資をより確実にするための、必須条件と考えている。


発電所売買の一例 出典:アドラーソーラーワークス

 中古発電所を購入する利点は、既に稼働している状況をさまざまな角度から確認できることにある。発電実績データ、また正しいO&Mが行われていれば監視装置の稼働データ、定期点検結果や消耗品・不具合部品交換履歴などは、正に“発電所の履歴書”であり、リスク分析を有利にする。

 テクニカル(技術的)デューデリジェンズは、太陽光発電所の品質を確認し、今はまだ顕在化されていない問題を認識するための最低限のプロセスである。利回りの健全性を担保するのは、収支シミュレーションだけでは不十分であることを、ぜひ覚えておいてほしい。

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