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川崎に世界初の「水素ホテル」、廃プラ由来の水素をエネルギー源に蓄電・発電機器(2/2 ページ)

川崎市川崎区に「世界初」の使用済みプラスチック由来の水素を活用するホテルが誕生する。芙蓉総合リースが施主として建設し、東急ホテルズにリースする「東急REIホテル」だ。昭和電工の工場で発生する水素を活用し、燃料電池で発電してホテルのエネルギーとして利用する。2018年春に開業を予定している。

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使用済みプラスチック由来の水素利用は世界初

 燃料電池と水素を利用して発電し、その電力や熱をホテルのエネルギーとして利用する試みは、ホテル業界で既に行われている。ハウステンボス(長崎県佐世保市)内にある「変なホテル」が、太陽光発電による電力で製造した水素を利用している。

 その中で今回、東急REIホテルが水素活用で「世界初」とうたうのは、利用する水素が使用済みプラスチック由来であるという点である。

 水素を供給する昭和電工の川崎事業所では、アンモニア製造工程において原料として利用する水素を、使用済みプラスチックから取り出す製造方法を2003年から導入している。2015年7月には「川崎水素戦略」を掲げ水素エネルギーの利活用に注力している川崎市と協定を締結。工場が位置する臨海部で、使用済みプラスチック由来の水素をアンモニア製造以外の用途に活用するための事業性調査や技術検証を行う実証事業に取り組んでいる。


実証事業の概要 出典:昭和電工

 工場などから副次的に発生する水素をエネルギーとして活用する場合、専用の運搬車などで利用する場所まで運ぶことが多い。今回の東急REIホテルの例は、工場からパイプラインで直接供給するという地の利を生かしたユニークな事例となる。

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