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IoTでエコキュートを最適制御、電力負荷を平準化:IT活用(2/2 ページ)
大和ハウス工業とファミリーネット・ジャパンは、IoT技術を活用した「エコキュート」の制御サービスを開発した。高圧一括受電サービスを導入するマンションに対して、生活リズムごとに分類されたグループのエコキュート稼働時間を最適制御することで、電力負荷の平準化を目指す。
D’sエネルギープランに組み込む形で展開
エコキュート制御サービスは開発が終わり次第、大和ハウス工業の「D’sエネルギープラン」に組み込む形で展開する。D’sエネルギープランとは、高圧一括受電サービスと電力使用量の見える化、インターネット環境の整備を組み合わせたスマートマンション向けサービスである。大和ハウス工業とFNJが共同開発し、2017年1月に発表した。
両社によると、電力会社などから高圧電力を一括受電し、マンションの各住戸に配電することで、電力会社との個別契約と比較して最大12%の電力料金削減につながるという。開設する入居者専用Webサイトでは、各戸の電力使用量が閲覧できるため、電力消費の抑制を促せるだけでなく、マンション周辺店舗の特売情報なども紹介する。
大和ハウス工業では、2018年2月に完成予定の分譲マンション「プレミスト西船橋」(千葉県船橋市)で、D’sエネルギープランを初めて導入する。三大都市圏を中心に、同社が販売する分譲マンションに順次展開する予定だ。なおエコキュート制御サービスはマンションだけでなく、戸建分譲地にも同様のサービス導入を検討するとした。
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