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大気中のCO2濃度、日本で観測史上最高を更新エネルギー管理(2/2 ページ)

気象庁は2017年5月、日本付近における大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が増加し、2017年に地上観測地点での月平均値が観測史上最高を更新したと発表した。大きく増加した原因は主に、2014年夏から2016年春に発生したエルニーニョ現象の影響と考えられている。

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海洋と上空におけるCO2濃度の変化

 2017年冬季における洋上大気中のCO2濃度は、東経137度線の北緯7度〜33度の平均値が409.9ppm、東経165度線の北緯9度〜28度の平均値が407.1ppmで、いずれも観測史上最高を更新した。前年からの増加量は東経137度線において+5.4ppmで、最近5年間の平均年増加である1年当たり+2.1ppmより大きくなっている。

 表面海水中のCO2濃度も、長期的には大気中と同程度の割合で増加し続けている。一般的に、東経137度線と東経165度線における冬季の海域では、洋上大気中の濃度が表面海水中の濃度を上回っているため、海洋が大気からCO2を吸収して蓄積しているという。


図2-1〜3:国内3地点の大気中CO2濃度の月・年平均値の経年劣化/図3:北西太平洋域における洋上大気中と表面海水中の冬季CO2濃度平均値の経年劣化/図4:日本の南東上空6km付近での飛行経路上の大気中CO2濃度の平均値 (クリックで拡大) 出典:気象庁

 南東(神奈川県綾瀬市-南鳥島間)での上空6km付近は、2017年4月の飛行経路上におけるCO2濃度の平均値は409.6ppmで、観測史上最高を更新した。2016年に行った12回の観測の平均値404.2ppmも観測史上最高を更新。前年からの増加量+3.4ppmは、最近5年間の平均年増加量である1年あたり+2.5ppmより大きくなっている。

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