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再エネが世界で2000GWを突破、日本は太陽光で世界2位:自然エネルギー(2/2 ページ)
国際団体のREN21が、世界の再生可能エネルギー市場の動向をまとめた報告書の最新版「GSR2017」を公開した。2016年末までに再エネ発電設備の累計導入量は2000GWを突破。日本は太陽光発電の累計導入量でドイツを抜き、2位となっている。
日本の立ち位置は?
2016年における日本の立ち位置を見てみると、50MW(メガワット)以上の水力発電を除いた再生可能エネルギー発電設備への投資額は、世界4位だ。そのほとんどが太陽光発電であり、2016年における導入量も世界3位となっている。
こうした結果、太陽光発電設備の累計導入量で、日本はドイツを抜いて2位になっている。環境エネルギー政策研究所(ISEP)の推計によると、2016年に日本では太陽光発電が新たに8.6GW分導入され、累積で42.8GWの設置容量となった。日本の電源構成に占める太陽光の割合は4.4%まで成長したという。
再生可能エネルギー発電設備の累計導入量では、トップ6カ国の中で日本はドイツに次いで4位となっている。ただ、その中でも日本は他国と比較して太陽光発電に偏重していることがうかがえる。今後どのように他の再生可能エネルギーを増やして行くかが、カギとなりそうだ。
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