宝塚歌劇を“CO2排出ゼロ”で公演、「J-クレジット」を活用:自然エネルギー
阪急電鉄と大阪ガスは「J-クレジット制度」を活用し、2017年9月29日〜11月6日に「宝塚大劇場」で開催される全公演のCO2をオフセットする。
阪急電鉄と大阪ガスは、政府が運用する温室効果ガス排出削減の認証制度「J-クレジット制度」を活用した「宝塚大劇場カーボン・オフセット公演」を開催し、当該公演期間中に排出される全てのCO2をオフセットにする。両社によるこの取り組みは、今回が4回目。対象となる公演は星組公演のミュージカル「ベルリン、わが愛」と、タカラヅカレビュー90周年「Bouquet de TAKARAZUKA(ブーケドタカラヅカ)」(公演期間2017年9月29日〜11月6日)。
J-クレジット制度は、省エネルギー機器の導入や森林経営などの取り組みによる、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を、クレジットとして国が認証する制度だ。この制度により創出されたクレジットは、低炭素社会実行計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、さまざまな用途に活用できる。
阪急電鉄では2015年から宝塚大劇場カーボン・オフセット公演を実施しており、今回も、当該公演期間中に排出されるすべてのCO2を、「兵庫県CO2削減協力事業」の一環として大阪ガスが兵庫県内の企業から取得したクレジットによってオフセット(埋め合わせ)し、CO2排出量を実質ゼロにする。CO2排出量の削減見込みは約550トン〜600トンで、一般家庭の約140〜150世帯分の年間CO2排出量に相当するという。
大阪ガスでは、CO2排出量削減への貢献を目指すこの公演に、多くの観客が来場し、地球温暖化防止への関心を高めてもらうため、2017年10月1日15時の公演に抽選で25組50人を招待するチケットプレゼントも企画している。現在、同社のWebサイトで募集中だ。対象作品の「ベルリン、わが愛」は「激動期のベルリンを舞台に、『映画』を愛した人間たちの姿を、運命的なラブロマンスを織り交ぜながらドラマティックに描き出すミュージカル」という。主演は紅ゆずる、綺咲愛里。
阪急電鉄では、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で館内照明設備のLED化による消費電力削減の他、CO2排出量が少ないクリーンなエネルギーである天然ガスを利用した高効率ガス冷暖房(ガス吸収式冷温水機)を採用することによる電力需要の平準化への寄与など、温暖化対策に取り組んでいる。一方、大阪ガスでは、高効率なガスコージェネレーションシステムやガス冷暖房などの導入を推進することにより、企業のCO2削減と、クレジットの創出の支援を行っている。
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