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土木検査の研修にARを活用、東京メトロが実践導入:情報化施工
東京メトロは土木構造物の検査業務の研修に、iPadで利用するAR(拡張現実)アプリケーションを導入した。理解度の向上や、時間の制約にとらわれず安全に教育が行えるなどのメリットがあるという。
東京メトロは2015年4月から、トンネルなどの土木構造物の検査業務に、Appleのタブレット端末「iPad」を導入している。専用のアプリケーションを利用して、ひび割れや漏水の発生位置などの確認・記録作業を効率化する狙いだ。このほど、その延長として、作業員の教育用にAR(拡張現実)技術を活用する専用アプリケーションを開発し、研修への導入を開始した。
このアプリケーションは、2015年度から運用している土木構造物の検査業務用の専用アプリケーションを拡張開発したもの。東京メトロの「総合研修訓練センター」(江東区新木場)内の模擬トンネル、模擬橋梁(きょうりょう)・高架橋にiPadをかざすと、画面上に実際のトンネルや橋梁・高架橋に存在する変状を再現できる。
模擬橋梁・高架橋に位置を認識する、ARマーカーを設置して利用する仕組みだが、模擬トンネルについては壁面自体をマーカーとして認識する技術を導入しており、ARマーカーの貼り付けや取り替えが不要だという。
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