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水道施設もスマート化で省エネに、JFEエンジなどが共同研究を開始:省エネ機器
JFEエンジニアリング、福山市立大、福山市上下水道局は、水道施設のエネルギー最適化に向けた共同研究を開始。過去の運転データとAIを活用した分析などにより、水道施設の省エネを図るという。
JFEエンジニアリングは2017年10月、福山市立大学(広島県福山市)、福山市上下水道局とともに産学官共同研究チームを構成し、「福山市水道施設におけるエネルギー最適化ソリューションに関する研究」を開始したと発表した。研究期間は2017年10月12日〜2019年3月31日まで。
同研究は、福山市水道施設での最適運転管理システムの確立を図り、福山市水道事業の経営健全化を行うことを目的としている。産学官共同研究に取り組むことは3者ともに初めてで、省エネルギー化、新技術の導入、技術継承、人材育成など、水道事業の発展につながる研究を進める方針だ。
具体的には福山市内水道施設などで、過去の運転実績を用いたシミュレーションによる省エネルギー効果の検証を行い、運転状況の妥当性を診断するシステムを構築する。また、過去の運転データの分析と人工知能(AI)を用いた需要予測により、最適運転計画のモデル化を行う。さらにAIによる需要予測、最適運転計画、自動運転制御を組み合わせたハイブリッド運転の導入も検討する。
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