カナディアン・ソーラー・ジャパン(東京都新宿区)は、太陽光発電モジュール一体型屋根材「CRESTROOF(クレストルーフ)」を開発した。2017年11月6日から受注を開始し、出荷は同年12月4日を予定している。
国内屋根材メーカーとの協業により開発されたクレストルーフには、5本バスバーおよびPERC単結晶セルを採用する太陽電池モジュール「CS6V-250MS」を利用。最大出力は250W、モジュール変換効率は18.48%だ。太陽光発電モジュールと金属屋根材が一体化しているため、屋根材との段差がなく、一体感のあるフラットでシンプルな外観が特徴だ。屋根周囲の役物部材もカナディアン・ソーラー・ジャパンが供給しており、案件ごとに設計を行うため、幅広い屋根サイズに対応できるとしている。
国内屋根材メーカーが考案した設置構造により、設置の際に使用するビスが雨水に触れることを可能な限り減らし、屋根の重なり部分では毛細管現象も防ぐ仕様とした。防水性能が高いため、傾斜が低い屋根にも設置可能だという。この他、太陽の熱により暖められた太陽光発電モジュール裏の空気が自然換気される設計となっており、モジュール温度の上昇を抑制できるとしている。
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