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蓄電池付きメガソーラー、Looopなどが北海道で開発へ:太陽光
Looopと日本グリーン電力開発が、北海道に出力31.6MWのメガソーラーを建設。出力変動対策として蓄電池を併設する。稼働は2019年9月の予定だ。
Looop(東京都文京区)と日本グリーン電力開発(東京都千代田区)は、北海道標津郡中標津町で「Looop中標津太陽光発電所」を共同出資により建設・運営すると発表した。新発電所はプロジェクトファイナンスにより事業資金を調達し、2017年10月に着工、2019年9月の運転開始を目指している。
建設および運営は、Looopと日本グリーン電力開発が共同出資する中標津ソーラー合同会社が事業主体として実施する。土地は2016年12月に閉鎖された「知床ゴルフクラブなかしべつコース」跡地の敷地、約99万4000平方メートルを利用する。中標津町のある道東地域は日射量が多く、しかも気温が低いため、太陽光発電に適しているという。
約10万7000枚の太陽光パネルを利用し、最大出力は約31.6MW、年間発電量は一般家庭約6100世帯分の年間使用電力量に相当する約3000万kWhを見込んでいる。加えて、北海道電力が2015年4月に公表した「太陽光発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件」に基づき、容量6594kWhの蓄電池を設置する。発電した電力は全量を北海道電力に売電する計画だ。
今回組成したプロジェクトファイナンスは、広島銀行を主幹事とし、融資シンジケート団には地元金融機関である北海道銀行が参加している。発電所のEPCは日本コムシスが担当した。なお、新発電所はLooopにとっては初めての特別高圧案件となる。
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