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風力発電が集まる山形県酒田港、新たに2カ所で発電開始:自然エネルギー
エコ・パワーが山形県酒田市で建設を進めていた2カ所の風力発電所が稼働。2カ所の合計で、年間6100世帯分に相当する発電量を見込んでいる。
風力発電専門企業のエコ・パワー(東京都品川区)が、山形県酒田市で建設を進めていた2カ所の風力発電所が完成した。「酒田港宮海風力発電所」および「酒田港大浜風力発電所」で、2017年10月から営業運転を開始している。
両発電所は、風況の良い酒田港内に建設した。酒田港宮海風力発電所には3000kWの風力発電機を2基、酒田港大浜風力発電所には同1基を設置した。風車はVestas製の「V90-3.0MW」を採用。2カ所を合計した年間発電量は、一般家庭約6100世帯分(1世帯当たり3600kWh換算)に相当する2万2000MWhを見込んでいる。
総事業費は約25億円、発電した電力は東北電力に22円/kWhで売電を行う。なお、同年10月24日には地元関係各位・工事関係者が参列し、操業安全祈願祭が行われた。
エコ・パワーは風力発電専門会社として1997年に発足。これまで全国各地で風力事業を展開してきた。今回、酒田港で新たに2カ所の発電所が運転を開始したことに伴い、同社の風力発電事業の規模は23地域、合計122万300kWとなった。今後も積極的に事業を拡大していく方針だ。
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