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青森県で32MWの風力発電が稼働、1.5万世帯分の発電量で地域貢献も:自然エネルギー
日立キャピタルのグループ会社であるよこはま風力発電は、青森県横浜町に32.2MWの「横浜町雲雀平(ひばりたいら)風力発電所」を建設し、商用運転を開始した。年間発電量は、一般家庭の約1万5000世帯分に相当する6万8000MWhとなる予想だ。
日立キャピタルのグループ会社で風力発電事業を手掛けるよこはま風力発電(茨城県日立市)は、青森県横浜町雲雀平(ひばりたいら)に出力32.2MW(メガワット)の「横浜町雲雀平風力発電所」を建設し、このほど商用運転を開始したと発表した。
今回運転を開始した浜町雲雀平風力発電所は、発電容量2.3MWの風力発電機14基と蓄電池を組み合わせた発電所となる。日立キャピタルによると、年間予想発電量は一般家庭約1万5000世帯分の年間使用電力量に相当する6万8000MWh(メガワット時)を見込む。発電した電力は、20年間にわたって全量を電力会社に売電する。
事業主体のよこはま風力発電は、日立キャピタルグループと青森県横浜町の共同出資会社。2015年2月設立の同社には2016年8月から出資参画しており、資本金1000万円の出資比率は同グループ会社の日立サステナブルエナジーが76%、横浜町が24%となっている。同町は、出資割合に応じた配当を租税収入や地域振興策に利用する。
日立キャピタルグループは、風力および太陽光の再生可能エネルギー事業を通じて、2013年度より累積約30万トン(同社算出)のCO2排出抑制に貢献しているという。同グループは、今後も拡大が見込まれる風力発電分野で事業拡大に向けた取り組みを推進する方針だ。
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