話しかけるとお風呂が沸く、大阪ガスがIoTサービスを拡充:IT活用
大阪ガスは、IoT(モノのインターネット)対応ガス機器を利用する顧客を対象に、スマートスピーカーを活用した風呂への給湯や、遠方に暮らす家族の見守り機能などIoTを活用したサービスを2018年4月から拡充する。
大阪ガスは、IoT(モノのインターネット)対応の家庭用燃料電池「エネファームtype S」と省エネ給湯器「エコジョーズ」の利用者を対象に、2018年4月からサービスを拡充すると発表した。スマートスピーカーを活用した給湯など、IoTを活用したサービスによって、より一層スマートで安心、快適な暮らしを提供するという。
今回提供を開始するサービスは、IoT対応エネファーム・エコジョーズ利用者向けに、スマートスピーカーを経由したガス機器操作、スマートフォンアプリでの「お湯モニター」サービス、ガス使用量内訳見える化サービスなどを提供する。また、会員向けWebサイト「マイ大阪ガス」会員を対象にスマートスピーカーを経由した料金・使用量の照会を開始するとしている。
スマートスピーカーを経由したガス機器操作機能は、Amazonのスマートスピーカー「Amazon Echo」に「お風呂を沸かして」、「床暖房をつけて」などと話せば、風呂の給湯や床暖房運転の操作が可能となる。
スマートフォンアプリでの「お湯モニター」サービスは、離れて暮らす家族の暮らしを見守るサービス。見守る側が専用のスマートフォンアプリを導入することで、IoT対応ガス機器利用者の湯利用履歴が通知されることで、さりげない見守りができるという。
ガス使用量内訳見える化サービスは、利用者宅のIoTガス機器でのガス使用量の利用用途(給湯、暖房、追いだき)が「マイ大阪ガス」で確認でき、何の用途で多くのガスを消費しているのかを理解することで、さらなる省エネ意識の醸成につなげることが可能だとする。
また、スマートスピーカーを経由した料金・使用量の照会機能では、Amazon EchoやGoogleの「Google Home」に話しかけることで、ガス・電気使用量や料金を確認でき、本サービスではIoTガス機器を保有していない顧客も利用できるとしている。
同社は今後も、AIやIoTなどの最新技術を活用した革新的なサービスの創出を継続するとしている。
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