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太陽光関連の倒産が過去最高に、原因の1位は「販売不振」:太陽光
東京商工リサーチが2017年度の太陽光関連事業者の倒産数を発表。過去最高を14件上回る82件の倒産があった。
東京商工リサーチは2018年4月5日、2017年度の太陽光関連事業者の倒産数が82件だったと発表した。前年度比20.6%増で、これまで最多だった2016年度の68件を上回った。
負債総額は317億2600万円(同116.7%増)で、前年度比2.1倍増となっている。負債額別では、最多が1000万円以上5000万円未満の27件(構成比32.9%)、次いで5000万円以上1億円未満の21件(同25.6%)、1億円以上5億円未満の19件(同23.1%)と続いている。前年度と比較すると、5億円以上10億円未満が9件(前年度3件)、10億円以上が6件(同2件)とそれぞれ3倍に急増しており、負債の大型化が目立つ。
原因別では、「販売不振」が最も多く41件(構成比50.0%)と全体の半数を占める。次いで「事業上の失敗」の11件(同13.4%)、「運転資金の欠乏」と「既往のシワ寄せ(赤字累積)」がそれぞれ8件(同9.7%)だった。
前年度と比較すると「売掛金回収難」が1件から4件に増加した他、「既往のシワ寄せ(赤字累積)」と「他社倒産の余波」がそれぞれ100.0%増と増加が目立った。一方、「過小資本」は8件(前年度12件)と原因別では唯一減少している。
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