住宅に太陽光発電を導入した理由、しない理由――消費者の本音は:太陽光(2/2 ページ)
調査会社のマイボイスコムが住宅太陽光発電に関するアンケート調査を実施。住宅に太陽光発電を設置した理由、しない理由などが明らかになっている。
設置意向者の重視点は、「初期費用」が77.9%を占め、システムの価格と設置コストに関心が集まっていることがわかる。「どのぐらい光熱費を節約できるか」「発電量」「耐久性」「どのくらいで初期費用などコストの元がとれるか」が各40%台で続く。太陽光発電システムを自ら検討して設置した人では「発電量」を、設置物件に入居した人では「電力変換効率」を重視する比率が高くなっている。
住宅用太陽光発電システムの魅力、不満・不安点を聞いた結果、魅力は「光熱費が節約できる」が51.9%と半数以上を占めた。続いて「自然エネルギーを活用できる」「環境によい」「売電できる」「停電、災害時など非常時に電力が確保できる」が3〜4割となった。
不満・不安点は、「費用がかかる(初期費用、メンテナンス費用)」「初期投資を回収できるか(元が取れるか)」「費用対効果がどのくらいあるかわからない」など費用に関する項目が上位を占め、「耐久性」「メンテナンスが大変」が続いた。
この他、回答者のコメントとして、住宅用太陽光発電システムを設置したい理由、設置したくない理由も紹介している。(全4907件)。
「設置したい」理由については「周りに設置している家庭が増えて、メリットを聞くと魅力的だから」(女性36歳)、「長期的な視野で考慮すると、元が取れるので設置したい。しかし、初期費用から手が出ない」(男性23歳)「エネルギーは、限りがあるので、個人でもエネルギーについて考えていかなければならないと思う」(女性44歳)など。
「設置したくない」の理由は「最近の研究では騒音トラブルや火災が多発していて、設置するメリットが少ないから」(男性16歳)、「以前設置していたが老朽化したので撤去した。家も古くなったので今更設置したくない」(女性79歳)、「設置にかかる費用の分を回収できないと聞いているから。また、設置された機器の処分が問題になると聞いているので」(女性47歳)など。
「どちらともいえない」という立場の回答では、「経済的には助かるかもしれないが、建物へのダメージとか、将来の採算が疑問」(男性48歳)、「過去何回か見積もりを取ったが、大きな出費をして本当に元が取れるのか心配になり結局諦めた」(女性38歳)などがあった。
なお、今回の調査期間は2018年4月1〜5日で、回答数は1万852件。インターネット調査で実施した。
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