4.4MWの蓄電池併設型メガソーラー、日本アジア投資が北海道で:太陽光
日本アジア投資が北海道帯広市で建設を進めていたメガソーラーが稼働を開始。出力は4.4MWで、出力変動対策として蓄電池を併設した。
日本アジア投資が北海道帯広市で開発したメガソーラー発電所「帯広ソーラーパーク」が2018年3月から売電を開始した。
帯広市を含む北海道南部は、年間の平均日射量が東京を上回るほどの日射量が豊富な地域。また、気温が低く太陽光パネルの温度上昇による発電効率の低下が生じにくいため、メガソーラー発電所の建設に適した地域として多くの発電所が建設されている。加えて、帯広ソーラーパークは、付近に高圧電力線が敷設された平坦(たん)な土地であり好立地に恵まれている。
同発電所の最大出力は約4.4MW(メガワット)、一般家庭約1500世帯分相当の年間電力消費量に相当する約530万kWh(キロワット時)を見込む。売電先は北海道電力で、「再生可能エネルギーの固定買取価格制度」による買い取り価格は税別40円/kWh。なお、太陽光発電の急峻(しゅん)な出力変動を緩和し発電所を安定して稼働させるために、容量約2.2MWh(メガワット時)の蓄電池を設置している。総事業費は約22億円。このうち約75%を海道銀行からのプロジェクトファイナンスで調達した。
日本アジア投資は、再生可能エネルギーを始めとする多様なプロジェクトに積極的に投資を行っている。メガソーラープロジェクトについては、固定買取価格が32円以上の案件への投資機会がまだ充分にあると考えているという。
さらに、FITによる買い取り価格の低下に応じた事業採算の確立に向け、両面で発電する太陽光パネルの導入や水上発電などにもベンチャー企業と共同で取り組む方針。その結果、将来的には、買い取り価格が20円台のプロジェクトでも採算が確保できるようになると見込んでいる。
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