再利用パネルだけを使った太陽光発電所、ネクストエナジーが建設:太陽光
ネクストエナジー・アンド・リソースがリユースモジュールだけを使用した太陽光発電所を建設。同社が強みとするリユースモジュールの選定技術を生かし、1202枚のモジュールを設置した。
自然エネルギー関連の事業を展開するネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ヶ根市)は、リユースモジュールだけを使用した自社太陽光発電所「PV Next 駒ヶ根市太陽光発電所」が2018年5月30日に稼働を開始したと発表した。
同発電所は、駒ヶ根市の所有する伊南清掃センター(可燃物焼却場)跡地を借り受けた、6749.1平方メートルの敷地に、5種類のリユースモジュールを計1202枚設置しており、モジュール出力の合計は280.78kW(キロワット)、パワーコンディショナーベースでは254.28kW。リユースモジュールを再利用することでの環境負荷軽減だけでなく、地域に根差した太陽光発電所を目指し、災害時の備えとしての同社オフグリッドシステム(独立蓄電型の太陽光発電設備)および地域防犯のためのソーラー外灯を設置している。
周辺環境への配慮として自主環境アセスメントを実施し、周囲に植樹を行った。今後は見学施設として駒ヶ根市内を中心とした周辺エリアにおける環境教育への利用を推進する。
同社は2005年から、太陽電池モジュールのリユース事業を国内で先駆けて行い、数万枚を超える使用済み太陽電池モジュールの検査・評価実績を積み上げてきた。高品質のリユースモジュールを選定する独自技術「REBORNテクノロジー」用いて選定したモジュールを利用し、2015年から自社太陽光発電所の建設にも取り組み、長野県の「1村1自然エネルギープロジェクト」にも登録された。
今後もREBORNテクノロジーの提供を通じ、太陽電池モジュールの将来的な大量廃棄問題へのソリューションとして、リユース利用を積極的に推進する方針だ。
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