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木質ペレット製造向けのコージェネ設備、協和エクシオが福島県で:自然エネルギー
協和エクシオは福島県いわき市遠野町で、木質ペレット製造向けの熱電併給設備が完成したと発表。遠野興産から受注したもので、木質ペレット製造に必要な熱と電力を供給する。
協和エクシオ(東京都渋谷区)が遠野興産(福島県いわき市)から受注し、工事を進めていた、木質ペレット製造施設向けの熱電併給設備がこのほど完成した。
今回、同社が手掛けた工事は、遠野興産が自社工場内に建設を進めていた大型木質ペレット工場「遠野ウッドペレット工場」での、木質ペレットを製造する上で必要な熱と電気を供給する熱電併給設備の建設工事。設備は木質バイオマスを燃焼する燃焼炉、熱を取り出すサーマルオイルボイラー、熱(温水)と電気を作るORCユニットで構成されている。
燃焼炉にはオーストリアのポリテクニック社の製品を採用。サーマルオイルボイラーの熱出力は最大3950kW(キロワット)で、約250℃で循環するサーマルオイルを310℃まで昇温させる。ORCユニットは、イタリア・ターボデン社の製品を採用し、最大で708kWの電力と約90℃の温水を作る。なお、ペレット製造能力(別施設)については年間最大3万トンとなっている。
協和エクシオは廃棄物処理や水処理、リサイクル施設や木質バイオマス利用施設などの再生可能エネルギー施設の建設および運転・維持管理業務などの環境事業を展開しており、引き続き地球環境保全と循環型社会の形成に貢献する環境システムの提供を積極的に提案する方針だ。
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