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「効果なし」を回避する、太陽光発電所の雑草対策の手順と工法:基礎から学ぶ太陽光発電所の雑草対策(5)(3/4 ページ)
日本でも稼働から数年が経過する太陽光発電所が増える中、課題の一つとなっている雑草対策について解説する本連載。今回は防草シートの選び方や最適な施工法、草刈りにおける注意点など、具体的な雑草対策工法のポイントについて解説する。
物理的防除〜草刈り(刈払い機)編〜
草刈りは世界的に見ても、最も普及している雑草対策の方法です。また薬剤を使用しないという面では、安全な方法といえます。しかし、太陽光発電所ではこの草刈りに起因する問題が多く発生しています(関連記事「費用をかけたのに効果なし、実は失敗が多い太陽光発電の雑草対策工法とは?」)。以下に、草刈り作業における注意点や、発電事業者・業務委託者としての安全管理上のポイントを整理しました。
設備への被害防止
- 飛び石対策の刈払い機を使用する
- 高圧ケーブルや地下からの立上りダクト管など、傷をつけてはいけないものについては、注意喚起マーク、旗、杭(くい)などの設置や、保護材(コンクリート2次製品U字溝など)で樹脂ダクト管などを刈払い機の刃から守る
安全管理〜発電所内及び作業員の安全、怪我、事故の防止〜
- 安全管理者を決める(指定する)
- 作業前に必ずKY(危険予知)活動を実施する
- 防護服(ヘルメット、長袖、手袋、長靴、防護グラス)を着用する
- 怪我の発生を想定し、近くの救急病院を調べる
- 野火や病害虫発生防止対策として、敷地内の刈倒し後、必ず集草し廃棄をする
- 草の多い場所は風通しが悪く、湿度が高いため熱中症に注意する
- 感電防止の観点から、太陽光発電パネルなどの設備に触れないように指導する
- 労働安全衛生法第59条として作業員に「低圧」もしくは「高圧・特別高圧」電気取扱特別教育を行う
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