積水化学が米国子会社に太陽光発電を導入、全量を自家消費:太陽光
積水化学工業が米国子会社の本社と工場に、太陽光発電を導入。同社としては初となる、全量自家消費を目的とした太陽光発電設備だ。
積水化学工業の連結子会社で、合わせガラス用中間膜の製造・販売を行う米国のSEKISUI S-LEC AMERICA(米国ケンタッキー州ウィンチェスター市)はこのほど、1億5000万円を投資し、本社や工場に自家消費用の太陽光発電設備を導入したと発表した。
導入した太陽光発電設備の総出力は814kW(キロワット)で、年間発電量は1044MWh(メガワット時)/年を見込んでいる。発電した電力は全て本社・工場で自家消費する。この電力量はSSAの年間使用電力量の約1割相当し、これにより年間579トンの温室効果ガス(GHG)排出量の削減を見込んでいる。
積水化学グループではこれまで、日本国内で8222kWの太陽光発電設備をグループ会社の施設で導入している。これらは全て売電に充てており、自家消費を目的とした太陽光発電設備の導入はグループで初となるという。
積水化学グループは、環境中期計画「SEKISUI環境サステナブルプランAccelerate」(2017〜2019年度)で、2013年度比6%のGHG排出量削減(2013年度実績94.2万トン)することを目標に掲げている。この目標達成のため、120億円の環境貢献投資枠を設定し、GHG排出量削減に効果のある設備の導入・更新を推進している。今回のSSAにおける太陽光発電設備はこの枠組みを活用したもの。
グループ全体では、現在までに2.7万トン/年の削減にめどをつけている。また、積水化学グループは、2030年度までの長期GHG排出量削減目標を設定しており、同目標は2018年6月にSBTイニシアチブによる認証も取得している。
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