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ゴルフ場跡地のメガソーラに1500V対応パワコン、IoTで予知保全も可能に:太陽光
仏シュナイダーエレクトリックが国内のゴルフ場跡地を活用するメガソーラーにパワコンを納入。直流1500V対応モデルで、IoTを活用した予知保全機能も備える。
仏シュナイダーエレクトリックは2018年12月、日本の2カ所のメガソーラーに直流1500V対応、出力2.2MW(メガワット)のパワーコンディショナー(PCS)「Conext SmartGen」(コネクストスマートジェン)を納入すると発表した。同時に20年の長期保守契約も結ぶとしている。
同社が製品および保守を提供するのは、岐阜県郡上市で2019年7月に運転開始予定の「美並メガソーラー発電所」(発電容量42MW)と、岡山県和気町で2020年春頃に運転開始予定の「備前メガソーラー発電所」(発電容量70MW)で、いずれもゴルフ場跡地を利用したメガソーラー。今回、提供するコネクストスマートジェンは、大容量化による送電ロスを軽減し、発電の高効率化を実現するなどの特徴がある。また、1キットにはPSC2台と配電機器が含まれ、機器の配線も事前に準備された状態で納品するため、現地での工事期間の短縮や、機器や設備の集約による建設コストの低減が可能としている。これらに加え、メンテナンスの効率化に役立つIoTを活用した予知保全機能も備える。
シュナイダーエレクトリックは、2012年7月に日本の太陽光発電事業に本格参入し、日本国内での太陽光発電製品の契約実績は1GW(ギガワット)に達している。加えて今回提供するコネクストスマートジェンを用いてのソリューションで、さらに600MWの契約を締結しているという。
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