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太陽光のコスト削減策として注目、各社が1500V対応の「分散パワコン」を日本市場へ:スマートエネルギーWeek2019(2/2 ページ)
太陽光発電所のコスト削減策として、日本でも入力電圧1500V(ボルト)対応機器の採用に注目が集まりつつある。「スマートエネルギーWeek2019」ではこうしたトレンドに合わせて、パワコンメーカー各社が1500V対応の新型モデルを披露。各社ともに分散設置に対応するパワコンを展示した。
デルタ電子は125kWのモデル投入
台湾のデルタ電子が参考出展したのは、定格出力125KW(キロワット)の三相パワコン「M125HV」。最大変換効率99.1%、動作電圧範囲は810〜1500V、入力回路数20、1MPPT回路入力、外形寸法900×663×334mm、本体重量は80kgだ。防じん・防水等級はIP65に対応し、重塩害地域への設置も可能という。
従来より分散パワコンを強みに日本市場を開拓してきたデルタ電子だが、同社が1500V対応の分散パワコンを国内市場に投入するのは初。国内の顧客からの要望が多かったため、日本市場への投入を決めたという。2019年中の販売を予定している。
SMA初の1500V対応分散型パワコンを披露
ドイツのSMAは同社初となる1500V対応の分散型三相パワコン「SUNNY HIGHPOWER PEAK3」を披露。出力143kWで、外形寸法は770×830×444mm、重量は92kg。最大電力追従範囲は855〜1425Vで、1MTTP回路入力、3つの入力回路を備える。
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