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大きく変わった太陽光発電の「設計ガイドライン」、押さえておくべきポイントは?:太陽光(3/3 ページ)
太陽光発電システムの長期耐久性を高め、安全を確保するための「設計ガイドライン」が2年ぶりに改訂された。「PV2019太陽光発電フォーラム」で行われた構造耐力評価機構・高森氏の講演をもとに、生まれ変わった設計ガイドラインのポイントを整理する。
2017年版から2019年版での主な追加・変更内容
設計ガイドライン本文
造成、排水計画【追加】
条例等による環境影響評価の要求確認【追加】
地盤調査ポイント数の目安【変更】
傾斜地での風速増加の考慮【追加】
積雪後の降雨による積雪荷重【追加】
使用材料の規定【追加】
架台設計【変更・追加】
- 応力算定方法
- 部材設計の考慮事項
- 許容応力度算定
- 接合部設計での考慮事項
- 部材応力度の検定方法
基礎の設計【変更・追加】
- 杭基礎設計における水平抵抗力および水平変位の考慮
- 杭状補強
腐食・防食【変更・追加】
- 腐食形態と防食方針
- 大気中(架台)の腐食と防食
- 地中部(鋼杭)の腐食と防食
- 管理・点検・メンテナンス
技術資料
風圧荷重,積雪荷重関連【追加】
杭基礎上に設置される架台のモデル化【追加】
各種実証試験(架台・太陽電池モジュール・接合部・杭基礎・金属腐食)の結果【追加】
設計例
鋼製架台の設計例【一部修正・変更】
アルミニウム合金製架台の設計例【追加】
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