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太陽光パネルの下で「畑わさび」を栽培、岩手県遠野市でメガソーラーシェアリング:太陽光
SBIホールディングスが岩手県遠野市で開発を進めていたソーラーシェアリング発電所の竣工式を開催。太陽発電を行いながら、岩手県の特産品の一つである畑わさびを栽培する。
SBIホールディングスは2019年8月、子会社のSBIエナジーが岩手県遠野市で開発を進めたソーラーシェアリング発電所(営農型太陽光発電)の竣工式を開催した。同年6月から商業運転を開始しており、太陽光発電を行いながらパネルの下で畑わさびを栽培する。
運転を開始した「SBI 遠野第一ソーラーシェアリング発電所」は総面積約1.9ha(ヘクタール)、発電出力は1.2MW(メガワット)で、一般家庭約316世帯分の年間消費電力量に相当する1390MWh(メガワット時)の年間発電量を見込んでいる。事業の実施にあたっては東北銀行からプロジェクトファイナンスで融資を受け、協栄電工(岩手県奥州市)が設計・施工を担当した。
太陽光パネルの下で栽培する畑わさびについては、合同会社オービットファーム(岩手県紫波町)に営農を委託している。畑わさびは岩手県の特産品の一つだ。SBIエナジーは「再生可能エネルギーの固定買取制度(FIT)」で東北電力に売電した収益の一部を、オービットファームに還元し、営農を支援するとしている。
SBIエナジーではこの他、千葉県匝瑳(そうさ)市でもソーラーシェアリング発電所を運営しており、SBI遠野第一ソーラーシェアリング発電所は2カ所目となる。
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