中小企業の「RE100」達成を支援、エコスタイルが再エネ活用プラン:自然エネルギー
エコスタイルが再エネ活用を目指す中小企業や団体向けのソリューションを提供。自家消費型太陽光や再エネ比率の高いグリーン電力プランなどを組み合わせて提供する。
エコスタイルは2019年11月7日、中小企業などを対象に再生可能エネルギー100%による事業運営を目指すイニシアチブ「再エネ100宣言 RE Action(RE Action)」への参画を目指す中小企業や団体に対し、自家消費型太陽光発電や非化石価値でんき(REプラン)などの脱炭素ソリューションを提供すると発表した。
事業運営で利用するエネルギーを100%再生可能エネルギー由来とする国際イニシアチブ「RE100」は、「消費電力が10GWh以上の企業」という参画条件が設けられており、現状、中小企業や企業以外の団体は加盟することができない。日本でRE100の趣旨に賛同しながらもこの要件を満たさない企業や団体は約400万にのぼり、その電力需要は日本国内の約40〜50%程度を占めるという。
こうした背景から日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)などが中心となり、中小企業や団体の再エネ活用の促進に向けて2019年10月に立ち上げたのがRE Actionだ。
エコスタイルではこうしたRE Actionなどに加盟する、再エネ活用を目指す中小企業・団体向けに、主に2つのプランを提案する。
1つは自家消費型太陽光発電を導入する「太陽でんき」。太陽光発電の電力を自家消費することで、脱炭素化を図りながら電気料金も削減できるプランだ。さらに、需要家側が初期投資ゼロで太陽光発電設備を導入できる、第三者所有モデルのプランも提供する。第三者所有モデルの場合、需要家側は太陽光発電設備を資産として計上する必要がないため、ROA(総資産利益率)などの財務指標に影響しないといったメリットが見込める。
もう1つが非化石証書をやJ−クレジットなどを適用することで、CO2排出係数をゼロの電力を供給する「REプラン」。再生可能エネルギー比率が異なる3種類(20%、50%、100%、)のプランを用意する。自家消費型太陽光発電でまかなえない分の電力を、REプランによってカバーすることで再エネ比率向上とコスト削減の両立を実現するとしている。
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