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卒FIT太陽光を14円/kWhで買い取り、自治体100%出資の加賀新電力:太陽光
自治体100%出資という珍しい地域新電力「加賀新電力」が卒FIT太陽光の余剰電力買取サービスを公表。国内トップクラスの14円/kWhという買取単価を用意した。
加賀市総合サービスは2019年11月、同社が運営する地域新電力の加賀新電力が、再生可能エネルギーの固定買取価格制度(FIT)による電力買取の期間が満了となる住宅太陽光発電(卒FIT太陽光)を対象とする余剰電力の買取サービスを開始すると発表した。
加賀市総合サービスは石川県加賀市が100%出資で設立したインフラ企業で、同市と共同で設立したのが加賀新電力だ。加賀市では市内のエネルギー需要を地産の再生可能エネルギーで賄う「加賀市版RE100」を目指しており、加賀新電力では公共施設への電力供給サービスの他、再エネの利活用の促進も進めている。
今回の卒FIT電力の買取サービスはこうした方針の一環で、買取価格は税込14円/kWh(キロワット時)と国内でもトップクラスの水準に設定した。先着100名、加賀市内の卒FITを迎えた住宅太陽光のみが対象だが、買取単価は3年間維持される。契約期間は1年間の自動更新で、募集期間は2019年12月1日〜2020年3月31日となっている。
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