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トリナが太陽電池セルで新記録、i-TOPCon型で変換効率23.22%:太陽電池
中国のトリナ・ソーラーが、Cast-mono(キャストモノ)基板を用いた擬似単結晶n型i-TOPCon太陽電池セルで、変換効率23.22%の新記録を達成した。
中国の大手パネルメーカーであるトリナ・ソーラーは2019年11月、量産化を目的としたCast-mono(キャストモノ)基板を用いた、積擬似単結晶n型i-TOPCon太陽電池セルで、変換効率23.22%の新記録を達成したと発表した。
同社SKL PVST(トリナ・ソーラーの太陽光発電科学技術国家重点研究室)において開発されたn型i-TOPCon両面受光セルは、リンをドープした大面積のCast-monoシリコン基板を用いて、低コストな量産プロセスである先進のi-TOPCon(量産型トンネル酸化膜パッシベーションコンタクト)技術によって製造されている。両面受光セルの面積は247.79cm2であり、表面の変換効率23.22%を達成した。この記録は、ドイツの独立認定機関ISFH CalTeCによって確認されている。
トリナ・ソーラーは、1997年に設立された太陽光発電とスマートエネルギーのトータルソリューションで世界を牽引(けんいん)するグローバル企業。太陽光発電製品の研究開発・製造・販売、および太陽光発電所の開発、O&M、スマートマイクログリッドとマルチエネルギー補完システムの開発・販売、エネルギークラウドプラットフォームの運用のビジネスを展開している。同社は、2018年末までに累計40GW(ギガワット)を超える太陽電池モジュールを世界各地に出荷し、世界市場シェアの10%以上を獲得している。
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