CO2ゼロとみなせる都市ガスで水素供給、東京ガスらが東京・豊洲に水素ステーション:蓄電・発電機器
東京ガスは、日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM)と共同で東京都江東区に建設した「東京ガス豊洲水素ステーション」の開所式を行った。豊洲ステーションは、カーボンニュートラル都市ガスを原料に水素を製造する。
東京ガスは2020年1月16日、日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM)と共同で東京都江東区に建設した「東京ガス豊洲水素ステーション」の開所式を同日に行った。豊洲水素ステーションは、カーボンニュートラル都市ガスを原料として水素を製造するオンサイト方式の水素ステーション1時間で料電池バス4台への充填できる。圧縮機、蓄圧器、ディスペンサーなどの主要設備を2重化している点を特徴とする。
カーボンニュートラルガスとは、東京ガスがシェルグループから購入したカーボンニュートラルLNGを活用したもの。このLNGは、天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生するCO2を、シェルグループの保有するCO2クレジットで相殺(カーボン・オフセット)している。そのため、このLNG由来の都市ガスを利用する場合でも、CO2排出量をゼロとみなせるメリットがあるという。東京ガスでは2019年に日本で初めてこのカーボンニュートラルガスの供給を行うことを発表している。
このガスを利用する豊洲水素ステーションの敷地面積は約2000m2で、充填能力は300Nm3/h以上(ピーク時500Nm3/h以上)。東京ガスが運営する水素ステーションは練馬と浦和、千住に続いて豊洲が4カ所目となる。東京ガスはグループの事業活動全体で排出するCO2をネット・ゼロにすることを目標に、今後もCO2の排出削減を進める方針だ。
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