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国立競技場にシースルー太陽電池、カネカ製パネルが採用:蓄電・発電機器
カネカは、同社の高効率結晶系シースルー太陽電池が国立競技場に採用されたと発表した。今回採用されたシースルー太陽電池は、透明のガラス窓のような意匠を備えながら太陽光発電が可能で、採光性と眺望性を確保できる。
カネカは2020年2月4日、結晶系シースルー太陽電池が東京オリンピック・パラリンピックの会場となる国立競技場の天井用建材として採用されたと発表した。
今回採用されたシースルー太陽電池は、一般建築物の天窓、窓などの開口部向けに開発されたもの。透明のガラス窓のような意匠を備えながら太陽光発電が可能で、採光性と眺望性を確保できる。
シースルー太陽電池は、ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)に貢献する技術として、環境経営やBCPを強化する企業、公共施設などでの採用が進んでいる。同社は今後も住宅向けに加えて、住宅以外の建物や高層ビルなどの建築物の壁や窓などに設置でき、建築物デザイナーの意匠要求にも応えられる独自の太陽電池製品の開発を進めるとしている。
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