ブレード落下の危険も、経産省がXzeres社の小型風力発電機の使用停止を要請:自然エネルギー
経済産業省が米Xzeres社の小型風力発電「Xzeres 442SR」の所有者・占有者に対し、使用を停止するよう要請。運転を継続した場合にブレードが落下する危険性があり、注意を呼びかけている。
経済産業省は2020年2月25日、米Xzeres社の小型風力発電「Xzeres 442SR」の所有者・占有者に対し、使用停止などの対策を講じるよう、各産業保安監督部から直接要請したと発表した。同型式の利用で発生したこれまでの事故を分析した結果、運転を継続した場合にブレードが落下する危険性があり、電気事業法上の技術基準に適合していないと判断した。
Xzeres 442SRについては、2019年2月16日に鹿児島県大島郡においてブレードが落下する事故が発生。これを受け経済産業省では、同年4月の時点で同型式の設備の使用停止を求めていた。ただ、以降も同型式を利用しているケースがあり、今回改めて各産業保安監督部に要請を行った形だ。
これまでの調査によって、ブレードの落下は旧タイプのブレードを搭載したモデルで発生しており、その原因は製造不良に起因するものと認定された。なお、米国のXzeres本社は2019年6月から清算手続きを進めており、ブレードの設計・製造に関する情報が得られない状況にあるという。そのため、旧ブレードを有する他の小形風力発電設備の技術基準適合性が確認できないため、経済産業省は日本で同型式を販売している輸入代理店会に対し、製造不良に関する追加的な解析と再発防止対策の精査を要請している。
なお、同型式については新しいブレードを搭載したモデルにおいても、2019年12月12日に北海道檜山郡にナセルが焼損する事故が発生している。こちらについては事故原因を調査している段階で、迅速に事故原因の究明と再発防止策の検討を進めるとしている。
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