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セブンが配送にトヨタの燃料電池トラック、栃木県でも実証へ
セブン‐イレブン・ジャパンが配送における燃料電池トラックの活用実証のエリアを栃木県にも拡大。都内とは異なる気象条件や道路条件で走行テストを行い、配送に伴うCO2の削減の活用に役立てる狙いだ。
セブン‐イレブン・ジャパン(東京都千代田区)は2020年4月1日、東京都内で行っていた配送業務における燃料電池トラック活用実証のエリアを拡大し、栃木県の一部エリアでも実施すると発表した。
同社が栃木県内北関東エリアの配送業務を委託している丸伊運輸が、水素ステーション併設型配送センター「チルド米飯佐野センター」(栃木県栃木市)の稼働を開始したことに合わせ実施するもの。実証実験エリアの拡大により、都内とは異なる気象条件や道路条件で走行テストを行い、配送に伴うCO2の削減の活用に役立てる狙いだ。
セブン‐イレブン・ジャパンでは事業におけるCO2排出量削減の取り組みとして、店舗に商品を運ぶトラックの一部に、ハイブリッド型や電気自動車(EV)など、環境配慮型の車両を導入している。さらに2019年4月からはトヨタ自動車が開発した「FC小型トラック」を実証導入するとともに、再生可能エネルギーを活用する手法の検討も進めている。
実証で利用する燃料電池トラックは、トヨタ自動車の市販型燃料電池車「MIRAI(ミライ)」のFCユニットを搭載し、1回の水素充填(じゅうてん)で、約200kmの走行が可能。FCユニットで発電した電気は、動力の他に倉庫の冷蔵ユニットの電源などで利用する計画だ。
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