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大容量12kWhの家庭用蓄電池、ニチコンが卒FIT太陽光ユーザー向けに:蓄電・発電機器
ニチコンが家庭用蓄電池の新製品を発表。業界最大クラスという容量12kWh(キロワット時)の蓄電池で、太陽光発電の電力の自家消費や、災害時の防災電源として活用しやすくした単機能型の新モデルだ。
ニチコンは2020年5月から、家庭用蓄電池の新製品「ESS-U2L2」の販売を開始した。業界最大クラスという容量12kWh(キロワット時)の蓄電池で、太陽光発電の電力の自家消費や、災害時の防災電源として活用しやすくした 単機能型の新モデルで、価格は税別370万円。
新製品は固定買取価格制度による電力の買い取りが満了となった、いわゆる「卒FIT太陽光ユーザー」をターゲットとした蓄電池。発電した電力を売電ではなく、自家消費したいというニーズが高まることを見込み、12kWhのリチウムイオン電池という大容量モデルとした。満充電の場合、照明、冷蔵庫、液晶テレビ、携帯電話充電器などの標準的な家電を最大24時間使用できるという。
停電時には自動で蓄電システムからの電力供給に切り替わる。また、停電が何日間か続く場合は、太陽光発電システムの自立運転と組み合わせることで、充電も行うことができる。充放電能力は連系時で3.0kW、自立時で2.0kVAとなっている。気象警報の発令に応じて自動で充電を行う機能も搭載する。
蓄電池の外形寸法は1060×1250×300mm、重量は226kg、設置可能温度は−20℃〜40℃の範囲で対応する。保証は屋外設置で15年の無償保証、10年の自然災害補償が付帯する。
ニチコンでは年間1万台の販売を目指す方針だ。
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