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電気バスを“走る蓄電池”として活用、九州電力らが需給調整の実証実験:電気自動車
九州電力、九電テクノシステムズ、西日本鉄道は、電気バスを電力需給バランス調整に用いる実証実験を開始する。大型車両向けの充放電器を用いて電気バスの蓄電池を充放電する仕組みの活用可能性を検証する。
九州電力と九電テクノシステムズ、西日本鉄道は2020年7月2日、電気バスを電力需給バランス調整に用いる実証実験を開始すると発表した。
同実験には、西日本鉄道のアイランドシティ自動車営業所で運行されている電気バスが用いられる。九州電力および九電テクノシステムズの遠隔指示により、九州電力グループが開発した大型車両向けの充放電器を用いて電気バスの蓄電池を充放電する仕組みの活用可能性を検証する。
深夜電力を活用して電気バスの蓄電池を充電し、電力需要がピークタイムとなる夕方には電気バスから当該バス営業所に放電するといったエネルギーマネジメントにも取り組む。実験に使用される電気バスは1台で、バッテリー搭載容量は105.6kWh。充放電器は入力電圧が三相200Vで、定格充電能力、定格放電能力ともに50kW(DC)となっている。
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