「仮想発電所」に対応する蓄電システムを導入、GSユアサが京都事業所に:蓄電・発電機器
GSユアサは、京都事業所内にバーチャルパワープラント(VPP)対応の電力貯蔵システム(ESS)を2021年2月に導入したと発表した。
GSユアサは2021年3月30日、京都事業所内にバーチャルパワープラント(VPP)対応の電力貯蔵システム(ESS)を同年2月に導入したと発表した。本件は、2020年8月に採択された、経済産業省資源エネルギー庁の補助事業である「令和2年度 需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金」を利用したものである。
同社は、2016年度からVPP構築実証事業に参画し、大型蓄電池の導入および制御の検証を進めてきた。2017年度には京都事業所にコンテナ型のESSを導入し、外部の大型蓄電池サーバからの指令に基づき電力需給調整の運用実証を開始した。
パワーコンディショナとしては、同社製ESS(ラインバック オメガES、単機出力100kVA×5セット)をコンテナに搭載することで、京都事業所内の遊休スペースの有効活用、工期短縮、設置コスト低減を実現した。リチウムイオン電池は、容量506.0kWh(101.2kWh×5セット)である。空調設備によりコンテナ内の温度も管理し、ESSのアベイラビリティの向上も実現した。
同社が独自に開発したネットワークインタフェースカード「NIC」をESSに内蔵し、NICとリソースアグリゲーター間でOpen ADRプロトコルで通信し、ベースラインを大型蓄電池サーバに送信する。また、大型蓄電池サーバより受信するDR指令に基づき、パワーコンディショナを制御して充放電を行うことで電力の需給バランスを制御する。
今回ESSを追加で設置したことにより、平常時には電力逼迫時のピークカットを行えることから、事業所の電力コストのさらなる低減を実現できるという。また、商用停電時にはESSと既存の太陽光発電システムを組み合わせて同事業所の厚生棟に電力供給を行い、大規模災害発生時の従業員の安全確保と事業継続計画(BCP)機能の向上に貢献するとしている。
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