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日本初、500kWの「潮流発電システム」が国の審査に合格:蓄電・発電機器
九電みらいエナジーは2021年5月20日、環境省の委託事業として実証に取り組んでいる潮流発電システムが、経済産業省が実施する電気事業法に基づく使用前検査に合格したと発表した。
九電みらいエナジーは2021年5月20日、環境省の委託事業として実証に取り組んでいる潮流発電システムが、経済産業省が実施する電気事業法に基づく使用前検査に合格したと発表した。
この発電システムは、九電みらいエナジーと長崎海洋産業クラスター形成推進協議会が、環境省の潮流発電技術実用化推進事業の一環で、長崎県五島市沖合の海底約40メートルに設置したもの。
英国のSIMEC ATLANTIS ENERGY製の出力500kW(キロワット)の発電設備で、約8mのブレードが潮流を受けて回転し発電する仕組み。高さは約23メートル、重量は約1000t(バラストブロック含む)、回転数は7rpmとなっている。
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