埼玉県が住宅用太陽光パネルを無償回収、リサイクルの実証事業に活用:太陽光
埼玉県は不要になった住宅用太陽光パネルの無償回収を実施。環境省が実施する太陽光パネルのリユース・リサイクル実証に利用するためのもので、住宅用太陽光発電ユーザーや、解体・撤去工事業者に協力を呼びかけている。募集期間は2021年12月まで。
埼玉県は不要になった住宅用太陽光パネルを無償で回収する取り組みを進めている。環境省が実施する太陽光パネルのリユース・リサイクル実証に利用するためのもので、住宅用太陽光発電ユーザーや、解体・撤去工事業者に協力を呼びかけている。募集期間は2021年12月まで。
住宅用などの小規模な太陽光発電所から散発的に不要物として発生する太陽光パネルについては、現在、収集の受け皿がない。また、不要物として発生する太陽光パネルがリユース品として活用できるかどうかについての基礎データも無い点が指摘されている。
こうした課題解決を目的に環境省が実施を進めているのが、「令和3年度脱炭素型金属リサイクルシステムの早期社会実装化に向けた実証事業(太陽光パネルの収集・リユースおよび非鉄金属の回収に係る技術実証)」だ。この実証では、住宅用太陽光発電の導入量が日本で2番目に多い埼玉県で、太陽光パネルの回収事業を行うとともに、収集した太陽光パネルのリユース品としての活用可能性を評価。これにより、太陽光パネルの収集・運搬・リユース・リサイクルの課題の整理検討を目的としている。
埼玉県はこの実証への協力を目的に、住宅用太陽光パネルの無償回収を呼びかけている。回収の方法は、「回収事業への参加申込書」を事業窓口の「PV CYCLE JAPAN」に提出。その後、回収拠点に持ち込む流れとなっている。申込書のダウンロードや、詳しい手続きの方法については、専用のWebサイトを確認したい。
回収拠点は松田産業(狭山市広瀬台)、サニタリーセンター(本庄市新井)、河野解体工業(久喜市下早見)、ワイエムエコフューチャー(草加市青柳)の4カ所。拠点ごとに受入可能日が異なるため、注意したい。なお、回収の対象となる太陽光パネルは、住宅用のみ。また、外観などからあきらかに破損が確認できるパネルも対象外となっている。
関連記事
- 迫る太陽光パネルの廃棄問題、各社が再利用ソリューションを続々と披露
太陽光発電設備のリユース、リサイクルへの関心が高まっている。世界最大級の再生可能エネルギー展示会「スマートエネルギーWeek2019」でも、今年新たに「資源リサイクルEXPO」が開催され、注目を集めた。 - 発電する「窓」を実現、透明な太陽光パネルの性能実証をスタート
ENEOSホールディングスと日本板硝子が、米Ubiquitous Energy社が開発した透過性の高い太陽光パネルを、建物の窓として使用する実証実験を開始。1年にわたって発電性能や、省エネ性能の比較を行う。 - 太陽光発電の「再生事業」を展開する東大発ベンチャー、総額5億円超の資金調達
東京大学発のベンチャー企業で、太陽光発電の再生事業を手掛けるヒラソル・エナジーは2021年8月31日、第三者割当増資を実施し、総額5億円超を調達したと発表した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.