太陽光発電所を「格付け」する新サービス、設備の“良し悪し”を判断可能に:太陽光
エクソルが太陽光発電の設備、法的デューデリジェンス、発電量などを検査・評価してランク付けし、価格査定する新サービス「XSOL SOLAR STAR 制度」を開始すると発表した。判断がつきにくい太陽光発電所の“良し悪し”を客観的に評価することで、太陽光発電のスムーズかつ安心な取引を支援する。
エクソルは2022年2月8日、太陽光発電の設備、法的デューデリジェンス、発電量などを検査・評価してランク付けし、価格査定する新サービス「XSOL SOLAR STAR 制度」を開始すると発表した。判断がつきにくい太陽光発電所の“良し悪し”を客観的に評価することで、太陽光発電のスムーズかつ安心な取引を支援する。
このサービスでは、太陽光発電所に対して、基本項目と査定評価項目の2つの評価軸で太陽光発電所を評価・ランク付けし、査定価格を算出する。
基本項目は「設備」「施工」「土地」「法的デューデリジェンス」「地域への告知」についてチェックを行う。なお、この基本項目の一つでも基準を満たすことができなかった場合は、売買を推奨しない発電所ということで査定評価の対象外とする。こうした場合は、建設計画の見直しや是正についての提案を行うという。
基本項目について、基準をすべて満たすことができた発電所は、ハザードマップなどを参照しながら評価する「ハザードランク」と、地域の積雪状況さえも計算に入れたエクソルの発電量シミュレーションによる「発電量ランク」をそれぞれ査定する。最終的に、各項目の評価を掛け合わせて発電所を5段階で評価し、査定価格を算出する。
まずは今後建設する新設の太陽光発電所を対象とし、順次、既設の太陽光発電所にも同サービスを提供する方針。エクソルではこのサービスにより、今後普及が見込まれる「NON-FIT太陽光発電所」の導入を支援し、FIT制度から自立した太陽光発電の導入と発展に貢献し、地域に求められる太陽光発電所の普及に尽力するとしている。
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